新天地

思考を止めるな

mine

いつも通り冬の匂いのする朝、昨日ぼくは髪を切った。頬が隠れないほどの長さまで。

 

去年、家族だった人の声を聞けなくなってから、その人がきっかけで伸ばし続けていた髪を切った。その行動が古くさくてださくてかっこ悪くても、全然よかった。ダサい自分でも全然よかった。でもその髪型は中途半端で、なんだかずっと体が重かった。

 

今日、6年ぶりにこんなに髪を短くして、嬉しくて笑ってしまった。かわいいとか似合ってるとかは正直どうかわからない、でもひさしぶりにぼくはぼくのものだと思えた。息がしやすくて、髪ひとつでこんなに変わるのが面白くて笑えた。そしてちょっと泣いた。ぼくたちは矛盾と共に生きている。

 

ぼくの性別も、からだも、心も、生き方だって全ては僕だけのものだった。誰になんと評価されようとも、それをどうするか決定できる権利。それが僕だけに与えられたもの。

人は誰しも平等ではなくて、みんなが等しく地獄に落ちている。そのなかで与えられた真の平等。この決定権だけは、誰にも奪われないよ。

 

なにかを得ることは何かを棄てること。

C9

内側からの刺すような痛みで今日も寝られない

何かに縋らないと生きられないほど弱くないけど、できれば縋っていたい。

あのとき好きだった人のSNSはもう見ないし、別に愛されてなくても生きていける。

 

一緒に遊んでくれる子もいるし、LINEしたら返してくれる子もいるし、大好きな女の子たちもいて、何がそんなにつまらないのかわからない。

わたしは物事を好意的に捉える能力が低いらしい。

捻くれてるなあ。羨ましいなあ。満たされないなあ。

 

つまらないなら何かやってみたらいいし、疲れたなら休めばいいし、常に楽しくなくて全然大丈夫なのに。自分の欠点ばかりが目について、誰にも認められないし愛されないよね、そりゃあとかふとした時にいつも思う。

 

別にめっちゃ幸福でも不幸でもないし、たまに愛してくれそうな人と出会うし、愛してる人達も周りにいるし、なんなんだろう。考えすぎて色々なことがばかばかしくなってくる。

 

全然大丈夫だけど、孤独って、こわいよなあ

クソガキ

いつだって渇いている 雲が動くことでしか時の流れを感じられない夜が好きだ わたしもあいつも自分勝手だ 最後まで取り乱さないわたしのことが好きで嫌いだ。

 

占いが好きなのは相手を知った気になりたいから、自分のことを好きだけど愛せないわたしは いつでも自分を誤魔化しているのかな

 

なにも言いたくないのに何かを誤魔化すようにしゃべりすぎてしまう。

愛してたけど、ひどいこと言ったりしてごめんね。

 

なくしてから気づくって なくしてもなにも感じなかったじゃん。人に愛されたいって思ってなかったけど、軽視されるとしんどい。つらい。かなしい、とか 思っちゃうのはわたしがだれかに素直だったからだよ。すごく傷付いたからもう、わたしの世界には入って来ないでね、ちゃんと傷付いて不幸になってね。ばいばい

 

煙が目に染みた 言い訳にして少し泣いた。自分のために泣いてるの、誰かのためじゃない

 

 

潰せ

子供と動物が好きじゃない人間は情がないとか、好きなあの子が他のこの前ではわたしといる時と違う顔をしているとか、自分のアイデンティティが殺されていく日々とか

 

言いたいことを全て飲み込んで言う好きとか

 

そういうので擦り減って大人になってくんなら、大人になるレールから降りる。

隣にいる人の顔色を伺ったり、自分が喋りすぎちゃった日も、愛していたいの。

 

きみとわたしの占いの相性も、気にしていたいの。

 

カテゴライズ外の劣等感、気温がわからず薄着してきてしまったこと、孤独に愛される自分の性質、全部

息をしているだけ

久しぶりにちゃんとドラマを見た。主人公たちは大切なものを失った経験に基づいていまある大切なものをしっかり大切にしている。フィクションですら一度は大切なものを失っている。わたしは経験のために大切なものを失ったわけではない。きっと、誰しもそう。

 

死ぬのを待つだけの退屈な日々に、何もかも棄てたくなる。差し伸べられた手すら振り払った、空気を吸うのもめんどくさい。わたしのカバンはとても軽くなった。

 

わたしは死んでるみたいに生きてるけど、みんなは色付いた世界で息してくださいって いちばん無責任で、大嫌い。

嫌いな人に吐いた言葉が自分に刺さっていく、いつもわたしを傷付けるのはわたしだった。がんばれるかもって思った次の日には死んだように眠っている。誰のことも愛せない気がした。言葉で自傷して、きっと誰のことも助けられないね。

自分のことを無理に愛そうとすることに疲れている。でも誰にも愛されてなくたって生きてていいからね。絶対

 

 

棄てる

排水溝を掃除するスプレーから塩素の臭いがして、ああ、わたしにとっての今年の夏の匂いってこれなんだと思った。

人間関係においての正解も、自分にとっての“生きる”を賭けているものの正解もわからず、きみとの別れから1か月が経とうとしている。穴が空いたコップみたいなわたしに必要なのは、水を注ぐことではなく穴を塞ぐ術だった。

誰かに煙草を吸う女は無理と言われてもどうということはない。あなたから見たわたしが女なだけだから。

 

もう懐しむことにも痛みが伴うんだね、元気にしてる?なんてことも聞けなくなったんだね、ついに僕は自分を縛ることを君にも許さなかったね。それ以外の人間に干渉されたり縛られることはもっとちがう苦痛が伴うこと、失ってから気づいた。

こうして君のことを書くためじゃなく書きはじめた言葉がどんどん君へのものになっていくんだね、それが僕にとってのあなたへの執着の現れなんだろう。

 

君にぶつかって愛されなかった自分のことを想像すると、恐ろしくなって息の吐きかたも忘れてしまう。この世に掃いて捨てるほどある歌のように、君に身勝手な愛をぶつけただけなのに、自分の人生を必死に生きているように錯覚してしまったらどうしよう。

ようするに僕は、きみのためになる愛について考えたことがなかったんだね、身勝手に愛をぶつけることが、君にとっての幸せに繋がる自信がないんだね。また愛してくれるでしょ、なんて甘えたことを少しでも君に思う自分を愛せなくなってるんだね。

 

わたし君に対して少し怒ってるんだ、許せないって思うところもちゃんとあるんだ、でも悔しいんだけど、ちゃんときみと幸せになりたいって思ってしまうんだ。全然ばかじゃなくて、純粋で、本気だったんだ。ごめん、冷めたフリしてごめんね。2人のことを不幸にしたのは、紛れもなく私だったね。

 

きみのことを今はもう、すこしたりともわからなくなってしまったの、わたしが愛してる君と君が愛してた僕はどこに行ったんだろう。

君はもう答えを知ってるんだろうなあなんて、これもぜんぶ、幻想なのを知る

みなくなった夢

「なにもなくても電話してきなさい」

めまぐるしい1週間がすぎた、誰かの呼吸音にも慣れる。慣れることはすごく苦しい。

だれも嫌いになりたくないとかいう高尚な自意識のせいで、ひどく息を吐くのがつらくなる。だれも嫌いになりたくないから極力すきにならないようにしている。誰かに愛されるかもと期待したくないから突き放したりする。好意には好意で返さないと悪者になったみたいな気分になる。ぜんぶ傷付きたくないだけ、最低だ。そんなクソ寒い自分のことすら嫌うのがこわい。

 

愛してくれた人たちに正しく愛を返せたことがないです、他人からの愛ばかり享受したい強欲な人間です、口がうまいだけでいつも自分のことばかりです、自分を責めることでしか生きてると感じられません、懺悔。誰かにとってではなく、わたしにとってのマリア様になりたい。

 

だれかに言われたかった言葉が相手から返ってこないと、惨めな気持ちになる、他人に期待した自分の浅ましさに吐き気がする。愛され慣れてないままのわたしじゃ愛せないことなんて、あの頃からわかってたじゃん。

なんかどんどんダメになってく、あなたにたいして、わたしのためになにが捨てられる?なんて、優しいフリして糸を垂らすことで愛情をためしてしまう。

 

誰かに死ぬほど傷付けられたい、そしたら今までの罪が全て消えてなくなる気がする そんなはずはないとわかってる。

 

わたしまた父に期待しようとしてしまいました。日常のふとしたことをメールしようとしてしまいました。懺悔。キリストは許しちゃうだろうけど、ゆるさないで。だってわたし、赦さないって約束してるし。

 

わたしも誰かの前で泣いたりしたいなあ、いっしょうけんめいに人を愛したいなあ、もしかしてこの先一生この状態なのかな、誰かに相談したり、素直に助けてって言ったりできないのかな、わたしはわたしの吐いた糸で、うごけなくなる。