みなくなった夢
「なにもなくても電話してきなさい」
めまぐるしい1週間がすぎた、誰かの呼吸音にも慣れる。慣れることはすごく苦しい。
だれも嫌いになりたくないとかいう高尚な自意識のせいで、ひどく息を吐くのがつらくなる。だれも嫌いになりたくないから極力すきにならないようにしている。誰かに愛されるかもと期待したくないから突き放したりする。好意には好意で返さないと悪者になったみたいな気分になる。ぜんぶ傷付きたくないだけ、最低だ。そんなクソ寒い自分のことすら嫌うのがこわい。
愛してくれた人たちに正しく愛を返せたことがないです、他人からの愛ばかり享受したい強欲な人間です、口がうまいだけでいつも自分のことばかりです、自分を責めることでしか生きてると感じられません、懺悔。誰かにとってではなく、わたしにとってのマリア様になりたい。
だれかに言われたかった言葉が相手から返ってこないと、惨めな気持ちになる、他人に期待した自分の浅ましさに吐き気がする。愛され慣れてないままのわたしじゃ愛せないことなんて、あの頃からわかってたじゃん。
なんかどんどんダメになってく、あなたにたいして、わたしのためになにが捨てられる?なんて、優しいフリして糸を垂らすことで愛情をためしてしまう。
誰かに死ぬほど傷付けられたい、そしたら今までの罪が全て消えてなくなる気がする そんなはずはないとわかってる。
わたしまた父に期待しようとしてしまいました。日常のふとしたことをメールしようとしてしまいました。懺悔。キリストは許しちゃうだろうけど、ゆるさないで。だってわたし、赦さないって約束してるし。
わたしも誰かの前で泣いたりしたいなあ、いっしょうけんめいに人を愛したいなあ、もしかしてこの先一生この状態なのかな、誰かに相談したり、素直に助けてって言ったりできないのかな、わたしはわたしの吐いた糸で、うごけなくなる。