l’ll eat
高速バスに乗っている。走る車の中にこんなに人間が詰められて運ばれるなんて、何回乗っても慣れやしない。こんな時だけ死ぬのがこわいなんて、君はとってもかわいいね。
僕は大人になる儀式をした途端に悲観的になった。あの儀式がこの呪いの始まりなのだとしたらどうすればこの呪いは解けるんだろう。経年劣化は不可逆なのか?永遠のテーマ。美しく死ぬには一生美しくなり続けないといけないね。不幸でも生きてやると決めたあの日からそう時間は経っていないんだから。
あー、愛している人間がこの世に存在してるだけで生きていけるよ。恋のことなんか一生わかってたまるもんかと思うけど、違う形で人を愛せる僕はとっても綺麗だから。愛してるふりなんかしてごめんね。なんもわからないままずっと歩いていっていい。
全部食らって強くなろう。君のその汚い感情も欲望も、たまに吐いたっていいんだから全部僕のものになりますように。