新天地

思考を止めるな

one more time:one more chance

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アルコールと体の相性がすこぶる最高で、もしくは最悪すぎる。わたしも常に全盛期でいたい。ひさしぶりに脳が痺れるほどに酔って、自分と他人の境界が曖昧になる。家に帰ってすぐに自分の劣等感を吐き出した。

わたしの愛する林檎嬢は、女の盛者必衰を歌うけど、彼女はいつまでも栄えている。下り坂なんてないかのように わかっているから衰えないの?蟻地獄にはまる。砂に足を取られると抜け出せなくなる いつまでも他者に縋って 自尊心を食われ続けるのだ。そうして抜け出した時に、何も得ていないことは明白だった。

 

君は前に、一人暮らしをはじめると前よりずっとご飯が美味しくなくなるって言ってたね。わたしはそれがわからなかったけど、わかるようになった。あんなひと達でも孤独を埋めるのにはひと役買ってたのか  こんなことを言うとまた世の中の大人に叱られちゃうかな。だんだん食べるものがなんでもよくなった。ある程度罪悪感がなくて、味が付いていて綺麗ならなんでもいい。一人で食べるご飯に色がなくても構わなかった。君とたべたご飯の味を思い出した。

変なご飯を食べる時、スーパーに行く時、音楽を聴くとき、まだまだ君の輪郭をなぞるだろう。どんどん滑らかになって、やがてぼやけていくのだろう。君にとってのわたしもそうなのだろう。息をするのと同じくらい当たり前のことなのに、ただこの事実をまだ悲しいと思ってしまうのは、わたしがマゾだからってことにしておいて。

 

去年はわたしが檻から出てるなんて思いもしなかった。わたしだけのお城で生きていくんだな。それだけで自分を愛せる気がした。みんなの当たり前を妬む必要なんてないんだね。君は今日何を食べてるのかなんて そんなことすら聞けなくなっても生きてかなきゃいけないから。