新天地

思考を止めるな

醒めない

今年はもう5回も扁桃炎になって、熱が出たときの悪夢も慣れっこになった。わたしは少し前まですこぶる健康でずる休みしかしたことがなかったのに、気付かないうちに自分がずっと弱くなったことを知った。

 

日常の中に愛や余裕が増えていくと、時たまどうしようもなく恐ろしくなる。果実は熟れると地に落ちるから。

 

映画の中の出来事のよう、この地が繋がっている場所でたくさんの人が泣いていて、それでもまだうそだと願ってしまうのはわたしが薄情で世間知らずだからだと思う。いつ死んだって別にいいなどと思っていたあの時よりも、すこし持ち物が増えて、それに気付けるようになって、わたしは絶対に大切な人よりも後に死ぬと決めている。わたしは意地っ張りだから、きっとそうする。

 

久しぶりにママの夢を見て、私のママは我儘で奔放で自由な女だったんだろうなあと思った。

その遺伝子をしっかり受け継いだわたしは、それでもあなたのように誰かに鎖をつけたりなんかしないよ。大好きだったよ。明日も絶対に生きるし、みんなのこと1ミリでいいから幸せにできるように生きる、それしか今できることなんてないでしょ